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ダイエーの第1回アメリカ食品流通機構研修団(6)

投稿日: 2008年11月16日

ダイエーの第1回アメリカ食品流通機構研修団(6)  

8月11日(水)

午前9時、JCペニー(JCPenney)のディストリビューションセンターを訪問した。
ここで働く従業員は1400名でJCペニーのチェーンの中では最も規模の大きいディストリビュ
ーションセンターである。当時、ダイエーと何らかの提携話が進められている模様でわれわれは
大歓迎を受けた。

シアーズ、ウォルマートと同じく全米に展開するGMS(ジェネラルマーチャンダイズストアー)
のチェーンストアである。10万人以上のアソシエーツと呼ばれる共同経営者からもうかがえるよ
うに人間を大切にする。この会社が実施している従業員対策は行きとどいていると評判である。特
に厚生関係の設備が完備している。まず案内されたのは従業員食堂であった。さすがに胸をはって
見せるだけの厨房設備と衛生基準の高さがあった。これを見れば後は見学者の想像にまかせると言
わんばかりで、その後われわれはセミナー会場に通された。

ここと同じような従業員1700人規模のディストリビューションセンターが7ヶ所、小型のもの
が10ヶ所あるとのこと。従業員の男女比率は、女子が60%、男子が40%で、オフィスワーカー
700名、配送現場の労働者、700名、管理職300名。

労働条件

配送現場  午前7時~午後3時 (昼食30分、ティーブレーク、午前、午後15分ずつ)

オフィス  午前8時~午後4時 (昼食30分、ティーブレーク、午前、午後15分ずつ) 

いずれもワンシフト勤務。最盛期には50人ほどのパートタイマーを雇用するが、簡単なフィルム
をテレビでみせて教育をし現場に入れ、あとはOJT(On the Job Training)を現場で行わせてい
るとのことであった。時給は2ドル50セントである。

このセンターがカバーしているのは、南カルフォルニアを中心にした700店舗(凄い!)、月間
の取扱高は2500万ドルに及ぶ。JCペニー全体の取扱高は1680店舗で40億ドルという。
配送センターの敷地は50エーカー、建坪は72万平方フィート(7ヘクタール)である。

センターの建物は2階建て

1階はカーペットが中心である。配送先は南カルフォルニアの500~600店舗である。

2階はアパレル関係のストック。150店舗に配送している。

大型トレーラー(40フィート)35台、トラック(8トン車)15台、ホイールコンベアー多数。
センター内に縦横に巡らされたホイールコンベアーの長さは3.5マイル(5.6キロメートル)
にもなる。

在庫能力はなんと6500万トン。在庫金額ははかりしれない。人間の出入りが入口でコンピュー
ターを通じて登録され、それがセントラルチェッキングボードで人員配置等が一目で確認すること
ができる。事故発生時にもこのボードでチェックできる。ストック棚からのピッキングはすべて人
手に頼らなければならないが、ピッキングを終え各店からのオーダー伝票との突合が完了すれば、
そこから出荷場のプラットホームまではすべて自動で運ばれる。機械化されたセンターで今後改良
しなければならない点は、各店からのオーダリングシステムを支援するコンピューターだ、という。
時間がないので質疑応答に時間をさけない。なんとも残念なことである。ハワイ移動に13時発、
ホノルル着16時とは全くもったいない。私ならホノルル着20時にする。勉強しに行っているの
やら遊びに行っているのやら、理解に苦しむ。

8月13日(金)ドール農園訪問

午前8時30分にホテルを出発。途中ダイアモンドヘッド、パンチポールの丘に立ちよって観光気
分を味わった。午前10時定刻にドール(Dole Co.)のパイン工場に到着した。研究室分析担当の
日本人2世のアルフレッド・ヤナムラ(Alfred Yanamura)よりこのドールの概要説明があった。
ドールはオアフ、モロカイ、ラナイの3島に40000エーカー(334.5アール)のパイナップル
畑を所有している。パイナップルは10000エーカー(8.4アール)に20000本の苗を植え
る。パイナップルは2年草で植え付けから20ヶ月後に、約2キログラムのクラウンを得ることが
できる。1~2回収穫すると新しい苗を植え替える。苗の植え替えはスリップ(slip)と呼ばれる

「さし枝」で行われる。さし枝作業は1日、8時間で8000本前後だと言う。(時間に置き換え
ると1分間に16~17本位を休みなく植えなければならない!)。
最盛期に働くパートタイマーの時給は1.6ドル、フルタイマーの労働者の時給は2.2ドルと本
土と比べると、その賃金格差は大きい。パイナップルの植え付けも収穫もすべて手作業である。
20ヶ月かかって成熟したパイナップルはたった15分で缶詰になる。農園、工場で働いている人
の中にCAGEやサンキストと違って白人も混じっていた。労働者の表情は本土より明るく、
実に楽しそうに働いていた。

収穫期は概ね5月~8月で、訪問した日は最盛期の真っ直中で1日、24時間、3シフトで1万人
の労働者が働いているという日であった。ハワイで生産されるパイナップルの60パーセントをド
ールが占めている。この会社は原料生産(植え付け、育成、収穫)から製品化まで自社工場と一部
関連会社で行っている。年間、6億缶の缶詰を製造している。その内の2億缶はデルモンテ等のブ
ランドで販売し、大きな収入源となっている。
ドールはフィリピンに農園と缶詰工場を持っている。さらにアメリカ本土、サンノゼに野菜、フル
ーツの缶詰工場がある。

8月14日(土)12時30分、ホノルル空港を離陸、帰国の途へ。

8月15日(日)12時45分、日付変更線を通過、午後3時40分、羽田空港に無事到着。

                                     <この項終わり>

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