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ニューヨークのバレンタイン(5)

投稿日: 2009年6月6日

ニューヨークのバレンタイン(5)      

2月12日(土)はヘンリー・ベンデルとブルーミングデール以外に次ぎのような店を見てまわ

っている。Sharon Boviard, EAT, Go Fly Kite, Creative Cakes, Fay and Allen’s Food Works,

Diane Love, Collet, Crablee and Evelyn, Rita Ford Music Box, Kron Chocolatier, Hallmark

Gallery, Dennison’s Party Bazaar, Only Heart, Li-Lac Chocolate, Serendipity 3,
Hammascher Schlemamer, Le Figaro Café とまわり、夜にはメトロポリタン歌劇場で
「ラ・ボエーム」を夜8時から見ているのである。
ハマッシャー・シュレマー(Hammacher Schlemmer)

「大人のための痛快なギフトをマーチャンダイズする」といわれいる。店頭のディスプレーを見

るかぎりこれがニューヨークベスト200店の1軒かと首を傾げたくなる。世界でひとつ、世界
で初めてというものを扱うギフトショップである。もと大工職人のための工具屋で1848年の
創業という。1店舗主義をつらぬく頑固な店である。店内をざっと見てまわったが驚くような商
品はない。しかしベスト200店舗に選ばれた理由が余りにも腑に落ちない。あらためて再訪す
ることにした。クロンショコラティェ(Kron Chocolatier)、ホールマーク・ギャラリー
(Hall-mark Gallery)、オンリーハート(Only Heart)の都合4軒は再訪することにした。

ル・フィガロ・カフェ(Le Figaro Cafe)

メトロポリタン歌劇場の近くにあるカフェ。一瞬ライトが消え闇になったと思ったらひとつのテ
ーブルだけがスポットライトで明るく浮かびあがった。と、男性4人、女性2人の混声でハッピ
ーバースデー・トゥ・ユーのメロディーが素晴らしいハーモニーで歌われた。居合わせた客も照
明に浮かびあがった幸せものを凝視し歌が終わると一斉に拍手喝采。よく響く通る声は多分メト
の合唱団にもぐり込みたいと思っている声楽を志すものが、ここでアルバイトのウエイターやウ
エイトレスをやっているのであろう。すっかり良い気持ちにさせるカフェでスモール・ポーショ
ンのパスタを食したが日本人には食べきれないボリュームであった。オペラの開演時間は欧米で
は午後8時である。仕事が終わって開演までの間、劇場の近くのカフェでゆっくり夕食をとるこ
とができる。

メトロポリタン歌劇場は客席数が3800席と世界最大である。ジェームズ・レヴァインの指揮
でいかにもアメリカらしい演出であった。ホールは圧倒されるほど広く、音響はデッドである。
歌手にとっては憧れのホールであるが声をつぶす危険と隣りあわせである。ギャラの良さも世界
一である。玄関を入ったところに飾ってあるシャガールの2対の壁画の大きさに肝をつぶす。す
べてが桁外れに絢爛豪華でなにもかも大きい。客席は週末のこともあって満席であった。服装は
カジュアルないでたちでドレスやタキシード姿は見かけない。これもアメリカ的であるというこ
とか。

2月13日(日)

ナチュラル・ソース(Natural Source)、マノン(Le Manon Chocolatier)、スイス/・トイシャー・チョコレート(teuscher chocolates of switzerland)、エロティック・ベーカー(EroticBaker)、ライラック・チョコレート(Li-Lac Chocolate)、バルドゥッチ(Balducci)、ペーパー・ハウス(The Paper House)、ゼイバー(Zabar’s)、ギンベル(Gimbel’s)、メーシー(Maycy’s)。再訪問した店:ハマッシャー・シュレマー(Hammacher Schlemmer)、クロン・ショコラティェ(Kron Chocolatier)、スイート・テンプテーション(Sweet Temptation)、ホールマーク・ギャラリー(Hallmark Gallery)、オンリー・ハート(Only Heart)と精力的にまわった。

ナチュラル・ソース(Natural Source)

おりからの健康ブームで自然食品、サプリメントの店舗が乱立気味でどこも繁盛しているように
思えない。もともと健康は規則正しく食事を適量に摂取していれば自然食品やサプリメントにこ
だわる必要はない。アメリカの大都会、ニューヨークにも正しい食品が得難いから自然食品やサ
プリメントが流行るのであろう。しかしこれらの食品やサプリメントも怪しいものが多い。しつ
こいようだが磯部晶策の「食品を見わける」(岩波新書)のなかの「よい食品」を熟読すれば何
が健康に良いかわかる。まず毎日同じものを食べない。旬のものを少しずつ多種多様に摂取する
ことが基本である。コーラライトをがぶ飲みし、大きなハンバーグを頬ばり、自然食品やサプリ
メントと叫んでもどこかおかしい。この流行は日本でも将来必ず顕著になるであろうが本当に生
活者のためにはならない。爆発的に流行すれば結局は大量生産になる。ニューヨークのうらぶれ
た街角にもこれらの店舗はあった。人間がおかしくなっていると思った。自分で調理することを
放棄して何が健康だ。極言すれば健康を語る資格はない。

<つづく>

参考:マキシン・ブレイディー著「ニューヨークベスト200店」(ツタガワ・アンド・アソシエーツ)

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