月守 晋

A petty talk on chocolate

■ダールの”REVOLTING RECIPES “■

■ダールの”REVOLTING RECIPES “■ 
1999/4/16

昭和30年代の中ごろ、「異色作家短編集」というシリーズが出版された。フィニイ『レベル3』、
ボーモント『夜の旅、その他の旅』など。小B6判というしゃれた体裁の函入り小型本で、
“威風堂々”たる世界文学大全集などには決して収録されない、マイナーな作家のスパイスのきいたストーリーの面白さを教えてもらった。

その一冊に『キス・キス』のダールも入っていた。ダールは大人向きの異色作だけじゃなく、子どもに読ませる童話や絵本もたくさん書いた。
『チョコレート工場の秘密』もその一冊で、タイトルどうりの奇妙なチョコレート工場の話だ。

主人公のチャーリーはお父さんとお母さん、お父さんのお父さんとお母さん、お母さんのお父さんとお母さんの七人で、たった二部屋の家に住んでいる。
ベッドは一つしかなくて向こう側から一組の老人が足を入れ、こちら側からも一組の老人が足を入れて、四人が寝ている。
チャーリーとお父さんお母さんは、床にマットをじかに敷いて寝るのだ。

チャーリーが何よりも好きなものはチョコレート。一年にたった一日、誕生日にだけ6ペンスの板チョコを一枚、プレゼントにもらえる。
しかしある日、お父さんが失業して、一家に飢えがせまってくる。チャーリーの望みは、ワンカさんのチョコレート工場の板チョコの包装紙に入っている、懸賞のゴールド・カードを引き当てること。
そうなれば、もう一生チョコレートがもらえるから、飢えなくてすむのだ。

そしてある日、学校からの帰り道、チャーリーは雪の中から半クラウン銀貨を拾い、その銀貨で買った板チョコで、ゴールド・カードを引き当てた!!

『天才ダールのとびきり( REVOLTING)料理』には、チャーリーがワンカさんの秘密工場で見た、
「なめられる壁紙」や「大珍味びっくりチョコ」、「毛はえキャンディ」など不思議なチョコレート菓子がレシピつきで9種類も紹介されている。
この絵本にはダールがほかの童話に書いたメインコースの料理やスープの作り方も書いてある。
ちょっと、ためしに作ってみては? 大人にはむずかしいと思うけど。

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