月守 晋

あの雑誌が創刊号のころ

〔あの雑誌が創刊号のころ〕■わたしは女■

〔あの雑誌が創刊号のころ〕■わたしは女■
1999/4/30

Magazine for New Women 「新しい女性たちのための雑誌」がキャッチフレーズ。
この雑誌が創刊された昭和52(1977)年には他にも「アジアと女性解放」「フェミニスト」など硬派の雑誌や「モア」「クロワッサン」「アルル」などの女性大衆誌もあいついで創刊されている。
また、国際女性学会、日本女性学研究会も発足した。

このころの流行語は「一億総中流時代」と「飛んでる女」。経済企画庁のおこなった「国民の生活意識調査」で、なんと90%ちかくの人びとが「わが家の生活は中流以上」と答えたのだ。
後者はアメリカの女性作家エリカ・ジョングの『飛ぶのが怖い』が生んだ流行語だ。
この自伝的小説は初めて女性によって書かれた”さわやかなプルノグラフィー”として、ペーパーバック版が出版された74年の1年間に350 万部売れ、
邦訳されて”新しいおんな”の代名詞として流行語になった。

「わたしは女」の創刊号特集は「結婚からの自立」。創刊号特集は新雑誌の性格を定め、雑誌の未来を読者に約束するマニフェストだ。
「結婚は女の港なのでしょうか?」と問いかけている。
「結婚という港に錨をおろしてしまうまえに、わたしたち自身のほんとうに望ましい人生と、男たちと、結婚の罠について考えよう」と。

体験手記の一つに「夫を生活者として自立させたこの十六年間」がある。
婚約時、すき焼きの卵も割れなかった夫を、「同居別居」ができるほどの生活者に育てあげた女性の手記だ。
何年かに一度、同じ家に住みながら寝起きも食事も行動も、お互いにまったく関係なく暮らす、というのが「同居別居」だ。

インタビュー記事は「軽やかに翔ぶ女」のタイトルで矢野顕子。幼少時代から高二で学校をやめて音楽を仕事にするようになる経緯や、
二十歳で母親になり、子育てをしながらプロ活動をしている現状を語っている。
夫との関係については「一夫一婦制のなかで、喧嘩しながら年とっていくのが好き」だと。
発行:JICC出版局。A5版272 ページ、定価480 円、月刊。

 

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