投稿日: 2004年9月18日
カカオ・サンパカのチョコレートの品揃え、チョコ・カフェ、ギフト、雑貨、リトグラフ、ドリンク・チョコレートのポット、カップ等の製品の組合せだけでなく、店舗のレイアウト、インテリア、壁面の写真がわれわれに発するメッセージ、物語性について筆者はスペイン人の狂気の感性のもたらすものと考えていた。
最近、分かったことだが、それはパティ・ヌネツ(Pati Nuñez)のコラボレーションがあったのだ。彼女はオリヘン・ウニコの開発から発売までタッチしていたのだ。彼女は熱狂的なチョコレート・コノサー(connoisseur鑑定家)としてネダーランドおよびチョコヴィックに深くコミットする理由は、カカオ・サンパカの株主でもあるからと考えられる。
ルポルタージュ作家、カメラマン、イラストレーター、チョコレートに関する造詣の深さは学者なみと彼女の名声は、フェラン・アドリアと同じくスペイン、ヨーロッパでは高い。チョコレートのイメージ、パッケージ・デザインがいくら先行しても、味の設計はラモン・モラトが、製造はチョコヴィックの社長であったナヴァッロがイメージ通りのものをつくる。
残念なことに昨年、ナヴァッロは自動車事故で急逝した。後任にはラモン・ラヴィーラが就任した。彼はダチイの社長を1998年から務めていた。経営陣の層は厚い。ガブリエル・リウス3兄弟は文化に対しても熱心だ。チョコヴィック・スクールに隣接したところにチョコレート博物館をつくるという。
チョコレート博物館というとケルンにあるものが有名である。ベルギーではピュラトスの本社に小規模な博物館がある。果たしてチョコヴィックのつくる博物館はどのようなものが出来るのだろう。カカオ・サンパカの店そのものがチョコレートの博物館のような豊富で変化に富む形と味が並んでいる。
写真:カカオ・サンパカのチョコ・カフェでナヴァッロとマリオ。
板チョコ。ドリンク・チョコレートのポットとカップ。リトグラフ。
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